「行った、銀輪走(走った)、見た、知った」……そして残った

サイクリングで駆け巡った彼との45年間

5.特に印象に残っている全都道府県の思い出[18]高知県愛媛県

彼と走った思い出は枚挙にいとまがないが、特に印象に残っているものを紹介したい。

 

(37)高 知 県

1993年11月13日。

地芳峠に着き、天狗高原に向かった。

 

天狗高原までは「四国カルストを見ながら平坦な道路を走行するもの」と思い込んでいた彼。

このため非常に楽観視して峠を後にしたが、見事に裏切られて更に上りが続き、天狗高原は峠より更に約300m高い場所にあった。

 

彼は想定外の上りに驚いていたが、霧の中に広がる四国カルストを目にし、天狗高原に着いた時「天気はいまいちだが、白い中に広がるカルストも思ったより良く、やはり来てよかった」と私に話した。

 

なお、彼は天狗高原から県道48号線、国道439号線を通って東津野村に入ったが、こちらは下るのみで楽だったようだ。

地芳峠(1983.11.13)

姫鶴平(1983.11.13)

五段高原(1983.11.13)

天狗高原(1983.11.13)

天狗高原から東津野村に向かう県道48号線(1993.11.13)

(38)愛 媛 県

1978年12月31日。

佐田岬を目指し保内町を出発して、四国の西に細長く突き出す佐田岬半島を走る。

 

伊方町、三崎町と進み、三崎町の正野の集落を過ぎると道路は山道となり、私を連れて岬に向かう彼は大変そうだった。

 

しかし、佐田岬に着いて一緒に立った灯台の前には、豊予海峡と九州が広がっていた。

 

彼は同じ道を三崎まで戻り、三崎港から九四フェリーで大分県の佐賀関に向かったが、就航フェリーが約1,000トンと大きいのに驚いていた。

佐多岬と岬に向かう道(1978.12.31)

佐田岬灯台(1978.12.31)

佐田岬灯台(1978.12.31)

佐田岬豊予海峡を挟んで見る九州(1978.12.31)

九四フェリーから見る佐田岬(1978.12.31)