5.特に印象に残っている全都道府県の思い出[4]福島県、茨城県
彼と走った思い出は枚挙にいとまがないが、特に印象に残っているものを紹介したい。
(7)福 島 県
1974年7月30日。
峠に立つと、そこには左手に西吾妻、正面には裏磐梯がそびえ、眼下には青く輝く檜原湖という雄大で美しい景色が広がっていた。
彼は「最も良かった場所はどこでしたか」と聞かれた際は2ヵ所あげていたが、その内の一つが この風景だった。
また、この日の会津若松市の滝沢町は、見ず知らずの方に初めて泊めて頂いた場所。
生まれて初めての経験だけに、「Kさんのご親切は未だに忘れられない」と彼は言っている。
翌31日の田島町糸沢では、民家の軒先で雨宿りしていると、家のおばさんから「中に入って休みなさい」と声を掛けられ、甘えて休んでいるも時間は経てど雨は止みそうもなく、「出発せねば」と思っていると、おばさんから今度は「泊まって行きなさい。止みそうにないから」と言われ、泊めて頂くことになってしまった。
なお、翌朝 Wさんには弁当まで持たせて頂いて出発しており、こちらも彼は「未だに忘れられない」と感謝している。
彼は、見ず知らずの方に2日連続で泊めて頂いた「会津の人の優しさと会津地方」を忘れられないと話している。
(8)茨 城 県
1975年3月9日。
偕楽園に到着。
梅の咲き誇る偕楽園は観光客で賑わっていたが、入場料が設定されていない事に驚く。
偕楽園を後に大洗に向かい、大洗磯前神社に参拝した後、大洗海岸、阿字ヶ浦を見て日立まで走る。
大洗磯崎神社については、水戸出身の部活のM先輩に前日「あした茨城に行って来ます」と話したところ紹介されたもので、先輩の一言が無かったなら大洗海岸や阿字ヶ浦を見る事はなかった。