5.特に印象に残っている全都道府県の思い出[5]群馬県、栃木県
彼と走った思い出は枚挙にいとまがないが、特に印象に残っているものを紹介したい。
(9)群 馬 県
1985年10月9日。雨の降る片品村。
役場の担当課で宿を聞くと、丁寧な応対だったが「丸沼高原のペンション村まで無い」旨を言われる。
彼のペンションに対するイメージは「若い女の子が利用するオシャレな宿」。
雨合羽を着てズブ濡れの彼は「場違いではないか」と思うも、一縷の望みを抱いてペンション村に向かう。
向かうは良いが、予想以上の急坂。
この急坂と雨に閉口しながらも、日も暮れ暗い中、断られる事を想定している彼は「館内に人が見えたなら合羽を着たまま可否を聞く」事としてペンション村に入った。
そして、何軒目かに在った「カレンズ」とあるペンション。
ここの玄関に母娘の2人が遊んでいる姿が目に入り、断られるだろうと思いながら雨合羽を着たまま声を掛けたところ、予想に反して「どうぞ」と気持ち良く言われ、驚いていたのが懐かしい。
雨男の彼が「予約なしのズブ濡れ状態」で宿泊できたのは、全ての旅行において3軒のみで、いずれも「気持ち良く応対して頂いた」と話していた。
なお、その後 彼はこのペンションに家族や友人を連れ2回宿泊している。
(10)栃 木 県
1985年10月10日。
片品村の丸沼高原から金精峠を抜け、奥日光、第一いろは坂を通って日光へ。
金精峠からは男体山、湯の湖、そして挟まれるように戦場ヶ原のパノラマが広がる。
下ると湯滝・竜頭・華厳の3滝や戦場ヶ原、中禅寺湖などがある奥日光となり、更に下って日光に入ると東照宮や二荒山神社などが在り見所満載のコース。
だが、彼 曰く「素晴らしい風景が広がるが、逆コースは走りたくない」との事。